Miki’s Essay 鈴木みきのカナダのお山へGO! 第25回

カナダ旅後記

(photo:すずき)

今回のカナダ旅もこれで最後、振り返ってみるとたくさんの初めての経験をさせてもらいました。

ストラスコナのカヌー&無人島キャンプ、ビクトリアのホエールウォッチング沿岸トレッキング妖精の扉探しも楽しかった。ウィスラーでは天候には恵まれなかった代わりにヴィア・フェラータ乗馬マウンテンバイキングができたし、バンクーバーのサイクリングにシーカヤックでは泣いたっけ。

カナダで山が好きになって山を登るようになって、今ではこんなに色んなことにチャレンジできる人間になりました。それまでインドア派一辺倒だった私にしてみれば、これは天と地がひっくり返るような変化なのです。自分自身、今の私のほうが明るく生き生きしていて好きですし、ますます好奇心が湧いてくる。それもこれも16年前の「カナダ」との出会いがあったからだと思うと、今回こうして再訪できたことに改めて感謝しています。

この旅の終わりにカナダの魅力ってなんだろうと考えると、まず自然と街、または人々の暮らしが近いということ。距離的なことばかりでなく、気持ちの上でも近しい関係をみんなが持っていると感じます。それが押し付けがましくない日常の風景として浸透しているのは、旅行者として訪れても心地いいものでした。

世界のいろんな国に行ってみると、日本というのはなんて整っている国なんだろうと思うことがたくさんあります。電車が時刻通りに来るとか、道にゴミが落ちていないとか、人が優しいとか…、そういうことが違う国にいってみると当たり前ではなくショックを受けたりします。これが海外へ行く楽しさだとは思うのですが、何十年も今の生活が普通と思っているとそのショックでその国のことが嫌いになってしまうこともあるかもしれません。

つまりなにが言いたいかというと、こういう点でもカナダは日本人にとって馴染みやすい国だということなんです。もともと移民を多く受け入れてきた国なので、よほど辺鄙な地域に行かない限り日本人をはじめアジア人も多く、他の国で味わうような「外国人扱い」や「観光客扱い」をされにくいのです。私は16年前の1年間でカナダ国内を広く見ましたが、どの街にも清潔感があり不快に思うようなことも少なかったのが印象にあります。そしてカナダ人はとてもフレンドリーで忍耐強い! こちらの拙い英語でも分かってやろうと待ってくれる人が多いのも嬉しいです。負のショックが少なく旅行できる国だなぁと今回再訪して変わらず思いました。

そしてそして、アウトドア好きなら申し分なく楽しい国です。ほとんどの場所をオープンに楽しませてくれるカナダ! 大自然のフィールドはメジャーな場所もマイナーな場所もほぼ同じように整備されている印象です。その整備が最小限なのがカナダスタイル、自己責任の考えが根付いています。

例えばトレッキングするにしても、コースは多彩にあり道は分かりやすく案内板もあり、登山口には駐車場もある。素敵なロケーションは地図に記してあり、テントサイトには熊が来ないように専用の食料庫が設けてある。でもそれだけ。登山口に売店があるわけでもなく、山小屋もない。立ち入り禁止のロープもないし、トイレだってほとんどない。「お花をとらないで」「ゴミを捨てないで」という看板も私は見たことがない。あるのは「どうぞ、どうぞご自由に」と言わんばかりの自然と「あなたの責任で」という看板の文字。
この自然やアウトドア・アクティビティとの関わり方がカナダ、広くいうと北米の流儀なのだと私は思います。

まだエッセイは続きますが、昨年取材してきた分はこれですべてご紹介できました。
あなたのカナダ旅行、海外旅行に、このエッセイがお役に立てたら嬉しいです。

鈴木みきプロフィール

鈴木みき
1972年東京生まれ。
山梨県・八ヶ岳南麓在住。
イラストレーター
24歳の時のカナダ旅行をきっかけに山にハマり、登山雑誌の読者モデルや山小屋アルバイトを経て、登山系イラストレーターとなる。

著書

「悩んだ時は山に行け!」
(平凡社)

「あした、山へ行こう!」
(講談社)

「ひとり登山へ、ようこそ!」
(平凡社)

「山小屋で会いましょう!」
(講談社)

「山テントでわっしょい!極める「山女子」のヨロコビ」
(講談社)

「私の場合は、山でした!
女一匹フリーター、じたばた成長物語」
(平凡社)

★最新刊★
鈴木みきの山の足あと
(山と渓谷社) 好評発売中

私の場合は、山でした!女一匹フリーター、じたばた成長物語

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