Miki’s Essay 鈴木みきのカナダのお山へGO! 第46回

オカナガン地方、ケローナへ

(photo:すずき)

カナダ旅も終盤、予定していたハイキングをすべて終えて帰国日も近づいてきました。山々の余韻を残しながら車はさらに西へ、西へ。日本のような細かい鉄道網のないカナダ、暮らしにも車は欠かせませんが、旅も車が中心です。信号のない広い道路をひたすら走るのは、北米ならでは。景色はだんだん平たく変わってきました。この大地の変化を見られるのも車の旅の醍醐味です。道中には小さな町やドライブイン、観光スポットが時折現れて、長旅のいい休憩場所になります。私たちは人気のアイスクリーム屋さんとファーマーズ・マーケットに立ち寄りましたよ。観光客のいないローカルなお店って旅のエッセンス、こういうところが案外思い出に残ったりしますよね!

(photo:Shinichi Yajima)

(photo:Shinichi Yajima)

車は緩やかな丘陵地帯を波に乗っているかのように進み、谷間に河のようなものが見える場所へ。ロッキーとバンクーバーの中間にあるオカナガン地方に入りました。河のように見えたのはオカナガン湖、南北135キロにも及ぶ細長い湖でした。湖を囲むようにいくつかの町がありますが、私たちはそのなかでいちばん大きなケローナに向かいました。

オカナガン地方はカナダ全土でも有数の果物と野菜の産地、1年を通じて過ごしやすい気候に恵まれたエリアです。なかでもワイン生産が盛んで「オカナガン(もしくはBC)・ワイン」というひとつのブランドになっているそう。バンクーバーから飛行機で1時間ほどということもあり、リゾート地としての人気も高く、最近ではたくさんの有名人が豪邸を構えているという話もチラホラ。ロッキーの高く険しい山々から一転、のどかでリラックスした風景はハイキングの疲労を一気に癒してくれているようです。湖畔の建物もちょっとすました雰囲気で都会的。今までさんざん山歩きを楽しんできたにも関わらず、たくさん歩いた「ご褒美」という感覚が都合よく湧いてきました。女子的な思考回路ですね!

私たちは短い休日を効率よく満喫するため、「ワイナリー、ファーム巡りツアー」に参加することに。いくつものツアーがあるのですが、私たちが選んだのは「マウンテンバイクツアー」! 自転車でワイナリーなどを巡るタイプです。

オカナガン一帯には160以上ものワイナリーがあるといいます。そのほとんどが大量生産をしない小さなワイナリーで、多くが直売所を兼ねて安い料金で試飲させてくれるとか! ワイン愛好家にはたまらないエリアですよね。それを自転車で‥酔っ払って運転できなくならないかな? と不安がよぎりましたが、心配無用! まずは丘の上まで自転車ごとバンで運んでくれて、上にある場所から順番に巡るので基本的にはずっと下り。さらにバンは後ろを付いてきてくれるので、途中で酔っ払ってしまったらバンに乗り込むことが可能です。それに購入したワイン等の荷物はバンが預かってくれるので身軽、と至れり尽せり!
オカナガン湖を囲む丘陵の斜面にブドウが栽培されている景色は南仏を彷彿とさせます。そのなかを自転車で(ほろよいで)走っていく爽快感といったらありませんでした。すっかり上機嫌で、訪れる先々でワインを買ってしまいますよ。

(photo:すずきY)

以下は「マウンテンバイクツアー」と翌日に参加した「オカナガンのおいしい食巡りツアー」で訪れた場所です。

(photo:すずきY)

Gray Monk Estate Winery

湖を見下ろす絶好のロケーションに建つ比較的大きめのワイナリー。種類豊富なワインのほかに、テーブルウエアや小物も充実しているので楽しいですよ。また、併設のレストランでは、地元の食材を使ったメニューが豊富。それぞれの料理に合うお勧めワインもメニューに載っています。

Spierhead Winery

ぶどう畑にポツリと建つお店とオーナーの雰囲気はカントリー調でもクラッシック調でもなく、モダンで都会的。こういうのがオシャレっていうんだなぁと感心してしまいました。爽やかなシャルドネを1本購入。

The View Winery

赤いハイヒールが印象的なエチケット。名物女性オーナーも美人です! ワインのほかにお店で見つけた「歯についた赤ワインを拭く専用ティッシュ」というのも購入。さすがチョイスが女性オーナーならではの気配り。個人的にはここのワインがお気に入りでした。

Sperling Vineyards

隣にあるファーマーズストアで食べたランチがすべて手作りで美味しかったです。私は「マーケット・ホワイト」という名のピノブランを購入。

St. Hubertus & Oak Bay Family Estate Winery

中規模ほどのワイナリーで2つのブランドを持っています。気持ちのいい屋外でお年寄りたちがワインパーティしていたのが、とても羨ましかったです。午前中から楽しそうでしたよ!

East Kelowna Cider Co.

りんごで作るアップルサイダー(お酒)も製造している果樹園。動物たちがお母さんにくっついて一緒に案内してくれました。

(photo:すずきY)

Okanagan Lavender Farm

ラベンダーやハーブを栽培し、自家製オイルやオリジナルブレンドのハーブティーなども販売。ハーブティーとラベンダーのハンドクリームを自分のお土産に買いました!

Carmelis Goat Cheese Artisan

ヤギのチーズやアイスクリームを販売する工房。チーズは試食もできます。クセが強いと思い込んでいましたが、かなり美味しくてびっくり。牧場にヤギもいるはずでしたが日陰にお出かけしていて見れませんでした。

Pandosy Mission

1859年にケローナに入植した牧師さんの家や、当時の暮らしを展示した史跡。海外名作ドラマで見るような開拓時代の家具やファブリックにキュン!

【今回利用したツアー】

Monashee Adventure Tours

ケローナのバイクツアー屋さんです。愉快なガイドさんがいちばんワインを美味しそうに試飲してたような?

A Taste of the Okanagan

オカナガン地方のおいしい「食」スポットを巡るツアーです。

今回はバンクーバーへの中継地として短い滞在でしたが、風光明媚で地産地消のグルメも充実。スキーやウォーターアクティビティ、ハイキングも楽しめるオカナガン。日本にはあまり知られていないかもしれませんが、BC州の穴場ではないかな! と思いましたよ。

鈴木みきプロフィール

鈴木みき
1972年東京生まれ。
山梨県・八ヶ岳南麓在住。
イラストレーター
24歳の時のカナダ旅行をきっかけに山にハマり、登山雑誌の読者モデルや山小屋アルバイトを経て、登山系イラストレーターとなる。

著書

「悩んだ時は山に行け!」
(平凡社)

「あした、山へ行こう!」
(講談社)

「ひとり登山へ、ようこそ!」
(平凡社)

「山小屋で会いましょう!」
(講談社)

「山テントでわっしょい!極める「山女子」のヨロコビ」
(講談社)

「私の場合は、山でした!
女一匹フリーター、じたばた成長物語」
(平凡社)

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